春待つ日々を

2021年2月17日

1月3日からほとんど休みなしでやってきました岐阜開成学院ですが、
先週末からはようやく通常に戻りつつあります。

努力した子が本番に弱く結果が出ない一方で、
12月の模試でE判定だった大学に合格した子もいます。

共通テスト後の伸びは紛れもなく本人が掴んだもの。
やらされる勉強、非効率で時間だけ長い勉強、
大人の判断で打算的な進路選択…
そんなものは岐阜開成学院には存在しません。

ゆっくり対話を重ね、本人のモチベーションが高まり
自ら受験に取り組む体勢になって
「山本さん、お願い!」「よっしゃ、まかせろ‼︎」
てな勢いで情報提供と作戦の立案から実際の勉強に突入します。

普段お茶やお菓子食べながら、
「やる気になったらとことん付き合ってやる、
そのかわり目ぇから血ぃ出るくらいやれよ」
とか話しながら基本的にこちらは待ちの姿勢です。
待つのも結構辛抱いるのよ。
何も考えずとにかくやれ、とか無理くりなものに
長期的な効果なんてないと思います。
目から血はともかく、やはり自分の頭で考えて自分で動かないと
身にはつかないですからね。 

で、やらされるばかりの毎日に疑問を感じて立ち止まったが故に
ウチにたどり着いたような子ばかりなわけで。
まあそんな訳でみんな本気でやり出すの遅いのですよ。
なので年明けから休めない。でもそれは喜ばしいことなんだよね。

もちろんギリギリで急激に伸びるのは元々のポテンシャルも
大きく関わるけれど、選んだ場所によってはろくなケアもされず
そのポテンシャルを眠らせたまま打算的な進路や進学希望を
諦めてしまう子が少なからずいるのを見聞きするのは本当に悔しい。

だからこそ通信制高校やサポート校を選ぶ時は
どんな人がどんな場所でどんなことをしているのか。
それを嗅ぎ取って欲しい。今度はミスマッチしないために。

今回、実力出せなかった子を散歩に連れ出しました。 
親には「親戚に合わせる顔がない」とも言われたらしいです。
なんだかな。変な呪いを常に掛けられてるようなもんだよ。
公園で暖かいもの飲みながらしばらく話す。
教室入ってきた時蒼白でえらい顔してたんだけど
少しづつ血の気が戻ってきました。バカ話大事。

まああとは具体的なことと、 
君の努力を見てきたから俺は誇りに思うぜ。 
長い人生の中でやってきたことは必ず役に立つよ。
努力できることは才能だから。羨ましいわ。
自分の強みを生かすためには何をすべきか。
―そんなことを笑いを交えて話しました。

教室に戻ったらさっそく次に向けて動き始めてました。
寝てないし食ってないと言うからおやつに食べようと思ってた
菓子パン渡して早めに帰しました。
んー、詳しくは書けないけどちょっと危険な状態だったから
本当にホッとしましたよ。

不器用だし報われないことも多いけど、
愚直に真摯に自分の学びたい学問に進んでいく。
歩みはゆっくりかもしれないけど、着実に。

この不器用さがたまらなく愛しいんです。
だから全力でサポートしたい。
どんな方法で目標に近づくか。
日々の勉強は本人の問題だけど、
情報収集や安全性の検証、作戦の検討は私の仕事。
進路について広く深く徹底的にサポートしてこそ
岐阜開成学院のようなオルタナティブな学び場の
存在価値があると思っています。

楽して高卒がもらえるよ、なんて価値観はウチには不要です。
正当な努力で自分の未来を切り拓いていってほしいのです。
でも、その努力ができるバックボーンとして、
信頼関係・笑い・リラックスがあるのが岐阜開成学院です。

ウチはマスコミに取り上げられたりもしないし、
広告宣伝もヘッタくそで映えないかもしれません。

だけど、笑いや対話に溢れた場所であること、
自分の頭で考え、腑に落ちてから行動するひとになる場所であること、
試行錯誤しながら自分を育てる場所であること、
そんな場所をコツコツとブレずに媚びずに、
日々岐阜開成学院を選んでくれた若者と作っていきたいと思っています。

あらためてそんな事を考えた寒の戻りの一日でした。
うー、寒い。はやく春、こないかな。